透明なマウスピースで目立ちにくく、痛みが少ない矯正「インビザライン」。20~30代の女性の方を中心に高い人気を誇ります。
メリットが多いインビザラインですが、ワイヤー矯正と比べて歯を動かす力がマイルドなため、歯並びの乱れ方によってはインビザラインのみでの治療が適さないケースも。
今回は「インビザラインの向き・不向き」についてご説明します。
目次
■インビザラインの歯の動かし方の特徴
◎やわらかいマウスピースを装着し、少しずつ歯を動かして歯並びを整えます
インビザライン矯正では透明で薄くやわらかいマウスピースを装着し、少しずつ歯を動かして歯並びを整えます。
やわらかいマウスピースを用いるため、マウスピース矯正は歯を動かす力(矯正力)がマイルドです。矯正力がマイルドなため、ワイヤー矯正のように歯根ごと歯を平行移動させる「歯体移動(したいいどう)」は行えません(※)。
インビザラインをはじめとするマウスピース矯正では、歯冠(しかん:歯ぐきから上の歯の部分)を傾けて歯並びを整える「傾斜移動」を中心に矯正を進めていきます。
(※)アタッチメントの装着により、インビザラインは歯体移動を行えます
(インビザラインで行える歯体移動の距離には限りがあります)。
{ワイヤー矯正は歯体移動を行えます}
ワイヤー矯正は金属製のワイヤーで歯を締めるため、歯を動かす力が強いです。矯正力が高く、歯根ごと歯を平行移動させる歯体移動を行えます。
歯体移動により、軽度の歯並びの乱れ~歯を抜いてスペースを作り歯を大きく動かす必要がある重度の歯並びの乱れまで、ワイヤー矯正はさまざまな症例に幅広く対応できます。
■インビザラインが向いている歯並びの乱れ
◎インビザラインは軽度~重度までさまざまな歯並びの乱れに適応できます
インビザラインは軽度~重度までさまざまな歯並びの乱れに適応できます(※1)(※2)。インビザラインが向いている症例としては、以下のような歯並びの乱れがあります。
(※1)歯を抜く本数が多い抜歯矯正など、歯を大きく動かす必要がある歯並びの
乱れはインビザラインのみでの治療が難しい場合があります。
(※2)アタッチメントやアンカースクリューなどの補助処置により、重度の
歯並びの乱れにインビザラインのみで適応できるケースがあります。
1.奥歯を歯ぐき側に押し下げる
<歯並びの乱れの種類>
・開咬
インビザラインは奥歯を歯ぐき側に押し下げる動き(圧下:あっか)が得意です。
インビザラインをはじめ、マウスピース矯正ではマウスピースを歯に装着して歯並びを整えます。マウスピースを装着するだけでマウスピースの厚み分、自然と奥歯が歯ぐき側に押し下げられやすくなるのがマウスピース矯正の特徴です。
かつては治すことが難しかった開咬(かいこう(オープンマウス):上下の前歯が噛み合わない)も、インビザラインの登場で治療しやすくなりました(※)。
(※)インビザラインによる開咬の治療の成功を保証するものではありません。
2.歯槽骨上に歯並びを整列させる
<歯並びの乱れの種類>
・ガタガタ歯
・すきっ歯
・出っ歯(軽度~中程度)
・受け口(軽度~中程度)
・交叉咬合
インビザラインは歯の形や歯槽骨のラインに合わせたマウスピースを装着して歯を動かすため、歯槽骨上(歯槽骨のライン)に歯並びを整列させる動きが得意です。
3.歯の傾きを治す
<歯並びの乱れの種類>
・ガタガタ歯
・出っ歯(軽度~中程度)
・受け口(軽度~中程度)
・切端咬合
・交叉咬合
インビザラインは傾斜移動を中心に歯を動かすため、歯の傾きを治す動きが得意です。
4.歯の位置や歯並びを微調整する
<歯並びの乱れの種類>
・歯並びの乱れ全般
インビザラインはフルデジタル式矯正治療です。歯型取りから治療計画の立案、マウスピースの作製、治療計画の修正・変更まで、すべての治療工程をアプリや機械が行います(※)。
(※)治療計画の立案・修正・変更には歯科医師が関与します。
フルデジタル式矯正治療により、患者様の歯の形や歯並びに合わせて作製された精密なマウスピースを装着できるため、インビザラインは歯の位置や歯並びを微調整する動きが得意です。
■インビザラインが不向き・苦手な歯並びの乱れ
◎抜歯矯正や歯を大きく動かす必要がある歯並びの乱れはインビザラインのみでの治療が難しい場合があります
<歯並びの乱れの種類>
・重度の出っ歯
・中程度~重度の受け口
・重度のガタガタ歯
開咬やガタガタ歯の治療など、インビザラインはさまざまな歯並びの乱れに適応できます。
適応できる症例が多い一方、インビザラインは歯を動かす力がマイルドなため、不向き・苦手な症例があるのも事実です。
歯を抜く本数が多い(上下合わせて4本以上)抜歯矯正など、上記のような「歯を大きく動かす必要がある歯並びの乱れ」はインビザラインのみでは効率的に治療を行えない場合があります。
■インビザラインのみでの治療が適さない場合はどうすれば良いの?
◎アタッチメントやアンカースクリューなどの補助処置により、重度の歯並びの乱れにインビザラインのみで適応できるケースがあります
歯を抜く本数が多い抜歯矯正など、歯を大きく動かす必要がある歯並びの乱れにはインビザラインのみでの治療が適さない場合があります。
ただし、インビザライン独自の技術であるアタッチメントや、アンカースクリューなどの補助処置を行うことにより、重度の歯並びの乱れにインビザラインのみで適応できるケースがあります。
◎治療方法をワイヤー矯正に変更する、または、ワイヤー矯正とインビザラインを併用することも
インビザラインのみでの適応が難しい症例で無理にインビザライン単体で治療を行ってしまうと、効率的に歯を動かせず治療期間が延びたり矯正が失敗する可能性が高くなります。
インビザラインのみでの治療が難しい場合は無理にインビザラインのみで治そうとせず、治療方法をワイヤー矯正に変更することで効率的に歯並びを整えやすくなります。
ワイヤー矯正への変更のほか、症例によってはワイヤー矯正で歯を動かした後、仕上げの微調整をインビザラインで行うなど、2種類の矯正治療を併用して歯並びを整える方法もあります。
【淡路・洲本で矯正治療をお考えの方は当院までお気軽にご相談ください】
淡路島の粟田歯科医院では淡路・洲本にお住まいの地域の皆様を中心に、各種の矯正治療をご提供しております。人気のマウスピース矯正「インビザライン」をはじめとして、ワイヤー矯正、部分矯正にも対応可能です。
当院の矯正はインビザライン・プラチナエリート・プロバイダー(年間80症例以上)の資格を持つ認定医が治療を担当します。経験豊富な認定医により、お子さま(6歳頃)~ご高齢の方まで、お1人お1人に適した矯正をご提案いたします。
淡路・洲本で矯正治療をお考えの方は粟田歯科医院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。